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不法就労助長罪とは?企業がやりがちなミスと外国人雇用で確認すべきポイント

  • Apr 8
  • 6 min read

Updated: Apr 12

槌と天秤

外国人を雇用するとき、一番気になるのが不法行為になって罰則を受けてしまわないかという点です。せっかく外国人を雇って事業に貢献してもらいたいと思ったのに、それが元で罰則を受けてしまってはたまりません。この記事では、不法就労助長罪と企業がやりがちなミス、外国人雇用でぜひ確認しておきたいポイントについて解説します。


外国人の雇用については「外国人雇用の手続き完全ガイド|採用前から就労開始後まで企業がやること」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。


不法就労助長罪とは


不法就労助長罪とは、その名の通り不法就労を助長する行為を禁じる法律です。就労する資格がない外国人が働いてしまうと不法就労となります。それを助けた人が罰されます。つまり、雇用主が処罰されます。外国人本人はもちろんですが、それを助けた企業側にも責任があると考えられているためです。不法就労助長罪はそうした不法就労を防ぐことを目的としており、外国人を雇用しようと考える企業は特に注意が必要です。


不法就労とされる主なケース


不法就労とみなされるケースは以下の3つです。


就労資格のない外国人を働かせている


在留資格には、働ける資格と働けない資格があります。例えば「技術・人文知識・国際業務」は働ける在留資格、「留学」は働けない資格です。働けない在留資格の外国人は、日本で働くことが認められていませんから、そうした外国人を雇用すると不法就労助長罪の対象となる可能性があります。


資格外活動の範囲を超えて働かせている


働けない在留資格にも例外があります。それが資格外活動許可です。資格外活動許可を得ていれば、働けない在留資格の外国人であっても働くことができます。例えば、「留学」は資格外活動許可があれば働ける在留資格です。しかし資格外活動許可には、原則として週28時間以上働いてはいけないという制限があります。これを超えてしまうと、不法就労助長罪の対象となる可能性があります。


在留期限が切れた外国人を働かせている


ほとんどの在留資格には期限があります。一度在留資格を得ても、それが永続的に続くわけではないのです。在留期限が切れた外国人を雇用した場合、不法就労助長罪の対象となる可能性があります。


企業がやりがちなミス


不法就労助長罪という観点から、外国人を雇用する際、企業がやりがちなミスがあります。以下の3つです。

 

在留カードを確認せず採用している


とにかく早く外国人を雇用して人材不足を解消したい!という気持ち、すごくよくわかります。しかし確認作業を怠って採用してしまうと、不法就労助長罪への道まっしぐらになってしまいます。その外国人が働ける在留資格を持っているのか、資格外活動許可を持っているのか、期限切れでないかというのは、採用前に必ず確認しておきたいポイントです。

 

在留資格と仕事内容を確認していない


在留資格というのは、どのような目的で日本に中長期に在留したいのかという目的を表しています。例えば前述の「留学」なら留学して勉学にいそしむことが目的、「介護」なら介護職に就くことが目的、「宗教」なら布教活動が目的です。「技術・人文知識・国際業務」ならエンジニアや通訳などで、これは少し範囲が広いですが対象外の職務というのは存在します。外国人がこの目的に外れた業務に就くことは禁じられています。この点を把握せずに業務に就かせていると、不法就労となる可能性があります。

 

アルバイトの時間制限を把握していない


これはできていない雇用主が多いです。資格外活動許可を得てアルバイトする外国人には週に28時間という制限があると述べましたが、これを超えて働かせてしまうと不法就労となる可能性があります。この週28時間というのはその外国人が働くすべてのアルバイトを合算した時間となります。ですから、自分の店で雇用している外国人がかけもちでアルバイトをしていた場合、その時間まできっちり合算して28時間に収めるようにしなければなりません。

 

外国人のアルバイト雇用については「外国人をアルバイトで雇うときの注意点|企業が確認すべき4つのポイント」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

外国人を雇うときの確認ポイント

 

不法就労助長罪の対象になるのを避けるために、企業が確認しておきたいポイントは以下の4つです。

 

在留カードの確認


在留カードを見れば、外国人雇用で知りたい内容がすべて書いてあります。外国人を雇用する前に、必ず在留カードを確認しましょう。

 

在留カードについては「外国人雇用で必ず確認!在留カードの見方と就労制限のチェックポイント」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

在留資格と就労内容の確認


在留カードには在留資格と就労制限の有無が書いてあります。在留資格は在留する目的、就労制限の有無はその外国人の持つ在留資格が働けるものなのか、それとも働けないものなのかについての記載です。ここを見て、その外国人がどのような目的で在留しているのか、それが働かせたい仕事内容と合致しているのか、そもそも働ける在留資格なのかどうかを確認します。

 

資格外活動許可の確認


働ける在留資格でなくても資格外活動許可があれば条件付きで働くことができます。資格外活動許可は在留カードの裏面に書かれています。留学の在留資格を持つ外国人を雇用する場合は、この資格外活動許可があるかどうか要チェックです。資格外活動許可を持たない留学生も存在します。基本は学業が目的、あくまで例外的な措置として許可しているのに過ぎないのです。

 

在留期限の確認


在留期限も在留カードに書かれていますから、ここも必ずチェックしましょう。在留カードでは「在留期間」という項目があり、そこに期限が書かれています。この期限が過ぎていたら不法滞在であり、不法就労助長罪の対象となる可能性があります。


不法就労助長罪の罰則


気になる罰則ですが、近年厳罰化の傾向があります。2024年6月公布の入管法改正により、「5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金」が科せられることになりました。法に触れることを知らなくてやってしまっても処罰の対象です。知らなかったではすまされませんから、上記の確認ポイントでしっかりチェックしておきましょう。


不法就労助長罪に問われると、企業リスクも懸念されます。今後の事業を営む上でも障害となりえますので、外国人雇用を考える企業はぜひとも避けたいところです。


外国人雇用で不安がある場合は専門家に相談

 

外国人雇用をする場合は、在留資格や就労条件を確認することが大切です。しかし、在留資格の種類や就労できる仕事の内容は複雑で、判断に迷うこともあります。外国人雇用に関する手続きや在留資格の確認に不安がある場合は、入管業務を専門的に取り扱う行政書士に相談することも一つの方法です。専門家に相談することで、外国人雇用に関する法的リスクを未然に防ぐことができます。


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