英語を読むときに役立つライターの嗅覚
- hanakan860
- Feb 11, 2022
- 3 min read
Updated: Sep 20, 2022
私がこれまでにいただいた、
翻訳者&ライターのお仕事の詳細を
ご紹介していきます。
ほかの翻訳者&ライターのお仕事については、
以下を参照してください。
こちらも今までと同じく外資系大企業なのですが、
基本的に私がいただくお仕事は
だいたい外資系大企業からのものなので、
以降は、いちいち書くのはやめます。
こう書くと、自慢しているように見えるかもしれませんが、
ぜんぜん自慢ではありません。
翻訳業界はそういう仕組みになっているのです。
他の翻訳者の方も、
私と同じような状況だと思います。
さて、お仕事の話に戻ります。
コンテンツは、その企業が発行しているビジネス書。
e-bookです。

業務の流れは以下のようになります。
ネイティブスピーカーが英語でコンテンツを書く
↓
翻訳者が和訳する
↓
翻訳者&ライター(私)がプルーフリードする
依頼時に、すでに現地で発行されている
英語のビジネス書のPDFと、
翻訳者の和訳(チェッカー校正済み)
が送られてきます。
翻訳者の和訳は、
すでにチェッカーが直しているので、
誤訳はないという前提です。
しかし、誤訳はないものの、
文章が生硬だったりしてして、
読み物とするには品質が足りません。
これは、翻訳者自身、
あるいはチェッカー自身の
作業品質とはまったく関係ありません。
翻訳にもチェッカーにも、
自身の作業に
この要素は求められていないためです。

そこで、私がその訳文をプルーフリードして、
読み物にしていきます。
誤訳はないという前提なので、
いちいち原文と突き合わせることはしません。
訳文を読んで、
これはこう変えたほうが読みやすくなるな、と思うところを
書き直していきます。
しかし、読んでいくうち、
「ん?これどういう意味?」
と思う箇所が、必ず出てきます。
前後の内容から、意味が取れないのです。
そういうときは、原文の該当箇所を確認します。
翻訳自体は合っています。
英語を日本語にひっくり返すことはできています。
記述者の意図を読み取れていないため、
言わんとするところが訳出できていないのです。
これは、同じライターだからこそ
感じ取れるものです。
ライターとしての嗅覚を使って
判断していきます。

記述者の意図を組み入れつつ、
前後の内容とマッチするように
訳文を書き換えていきます。
これで完了です。
この作業をまとめると、
①日本語の訳文を読んで読み物になるように加筆
→ライターのスキル
②意味が通らないところは原文を確認
→翻訳者のスキル
③記述者の意図をくみ取って原稿に反映する
→翻訳者&ライターのスキル
という流れになります。
このタイプの原稿作成で重要な、
③の作業は、
翻訳者&ライターでないとできない
ということになります。