翻訳者&ライター+αで求められる能力
- hanakan860
- Feb 12, 2022
- 4 min read
Updated: Sep 20, 2022
私がこれまでにいただいた、
翻訳者&ライターのお仕事の詳細を
ご紹介していきます。
ほかの翻訳者&ライターのお仕事については、
以下を参照してください。
今回は、オウンドメディアに掲載する、
自社開催のセミナーレポートです。
当該セミナーに参加して、
その内容を英語のレポートとしてまとめます。
そう、日本語ではなく英語で記事を書くのです。
読み物としての記事をご希望でした。
セミナーの会場は、
人として生まれたら
一度は泊まってみたいなと思うような
高級ホテルでした。

ICレコーダー持参で参加します。
会議はすべて英語。
ただし同時通訳が入っています。
帰宅後、
ICレコーダーで録音した英語音声と、
エージェントから提供された同時通訳の日本語音声
を基に、記事作成していきます。
のときと違い、
テープ起こしは提供されませんでした。
原文は、セミナー参加時に私が自分で
録音した音源だけです。
私はまず、同時通訳の日本語音声を使い、
記事に使えそうなところを
黄色マーカーで印をつけながら
テープ起こしをしました。
テープ起こしは、適宜
読みやすいように加筆修正しながら
進めます。
英語音源を聞いて、
印をつけたところに該当する部分を
見付けます。

見つかったら、今度はその部分を、
英語でテープ起こしします。
英語でのテープ起こしをする際も
加筆修正します。
できあがった
英語のテープ起こし
を使って英語で記事作成します。
英語でタイトルや見出しを加え、
構成を整えます。
ここで注意点があります。
私は通訳者の方々を尊敬しています。
とても負荷の高いお仕事だし、
緊張感も並ではないと思います。
音というのは発したそばから
どんどん消えていくものだし、
通訳するときにそれを聞きなおす時間は
ありません。
ですから一発勝負で、
すぐ成果に結びつけなければいけません。
そのようなお仕事をされていることに対して、
深く敬服しています。

しかしそれでも、
いえ、だからこそなのかもしれませんが、
通訳には誤訳が生まれてしまいます。
おそらく、以下のような流れで
起きているのではないかと想像しています。
発話を聞いて、
瞬間的に理解できなかった、
あるいは
正確に意味がキャッチできなかった。
↓
すぐ通訳しないと、
間に合わなくなる ←時間ほんと無いと思います
↓
発話内容と違うけれど、
聞いて不自然のない内容で
まとめてしまう
オーディエンスは、
不自然を覚えることなく
聞くことができます。
しかし、あとからテープ起こしをして、
発話内容と照らし合わせてみると、
まったく違う内容だとわかります。

ですから、同時通訳の日本語音声が
必ずしも正ではないということに
注意しないといけません。
このお仕事でも、
日本語音声を聞いて
「これは使えそう!」と思った箇所を
英語で聞いてみたら、
ぜんぜん違うことを言っていた
ということがありました。
そういうとき、それでも
探した箇所の発話が使える内容なら、
同時通訳の日本語は考えに入れずに、
英語のテープ起こしを
記事に使います。
探した発話の箇所が使えない内容なら、
マークした部分を使うのはやめて、
別の箇所を使って
記事作成します。
という感じで作業を進め、
完了となります。

この作業をまとめると、
①同時通訳の音声を、
使えそうなところをマークしながらまとめつつテープ起こし
→ライターのスキル
②使えそうな部分を英語音声から探してまとめつつテープ起こし
→翻訳者&ライターのスキル?
音声聞き取りが入るのでちょっと違うかも
③使えないときは構成を変えて
別の箇所をテープ起こし
→翻訳者&ライターのスキル?
これも違うかも
④英語のテープ起こしを使って英語で記事作成
→翻訳者&ライターのスキル
という流れになります。
このタイプの原稿作成で重要な、
②③④の作業は、
翻訳者&ライターでないとできない
ということになります。
このお仕事に関しては、翻訳&ライター+αが
必要でしたね。