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英文契約書の翻訳とチェックを依頼するメリットと注意点|失敗しない依頼先の選び方

7月21日
読了時間: 8分
ガッツポーズする男女


外国企業と取引するとき、英文契約書を受け取ることがあります。英語がわかる人なら自分で翻訳することもありますが、法律独特の表現を理解していないと解釈を誤り、リスクを負う可能性があります。そんな場合は外注することもひとつの手段。英文契約書の翻訳を依頼するメリットをまとめました。


契約書の一般的な注意点について詳細は、「契約書作成・チェックのポイント|行政書士に依頼するメリットと費用相場」で解説しています。こちらもぜひご覧ください。


英文契約書については、「英文契約書とは?基本構造と和文との違い」で詳細に解説していますので、こちらもぜひご覧ください。


英文契約書の翻訳が難しい理由


英文契約書は日本語とは異なる意味を含むことがあります。例えば以下のような場合。


直訳で意味が変わることがある


英文契約書で大事なのは、「どのような法的効果を持つか」ということです。これが、単純な翻訳とは異なるところ。直訳すると、英語本来の意味とは違った内容になるおそれがあります。例えば“shall”や“may”は、義務の強さや裁量の有無を定義するものです。ここを見誤ると、解釈に齟齬が生まれます。


契約書特有の表現・用語が多い


英文契約書には、一般的な英語ではあまり使われない専門的な表現や、契約実務特有の用語が多く使われています。これは辞書通りの意味で訳すと意味がずれてしまうため、文脈に沿った理解が必要となります。例えば“indemnify”は単なる「補償する」という意味ではなく、損害賠償責任の負担範囲に関わる重要な法律用語であり、正確に理解しないと契約上のリスクにつながります。


日本法(大陸法)とそれ以外で意味が違う場合がある


契約書の内容は、その背景にある法律体系によって意味が変化します。日本法は主に大陸法の考え方に影響を受けています。一方で、英米法(コモンロー)というものがあります。日本法は条文ベースで考え、英米法は判例・契約解釈を重視します。これらは責任の範囲や契約解除の考え方、損害賠償の捉え方に差異があるため、単純に翻訳するだけでは正確な意味を反映できず、思わぬ不利益を被る恐れがあります。


英文契約書の翻訳を専門家に依頼するメリット


英文契約書の翻訳を専門家に依頼すると、以下のようなメリットがあります。


誤訳によるトラブルを防げる


英文契約書では、わずかな誤訳であっても契約上の意味が大きく変わることがあり、これは責任範囲や支払条件に直結します。専門家に依頼することで、こうした誤訳によるトラブルを事前に防ぎ、安心して契約を進めることができます。


契約内容のリスクに気づきやすい


翻訳の専門家は単に言葉を置き換えるだけではなく、契約書全体の意味を踏まえて内容を理解するため、不利な条件や注意すべき条項に気づくことができます。その結果、リスクを事前に把握し、必要に応じて修正や交渉ができるようになります。契約書は締結前の事前交渉が大事です。ここを見落とさず手続きできるのは強いです。


不自然な日本語を避けられる


直訳に近い翻訳では、日本語として読みにくく、社内理解への妨げになることがあります。専門家による翻訳であれば、契約実務に適した自然な日本語に整えられるため、内容を理解しやすくなります。


修正交渉や社内確認がしやすくなる


社内理解がスムーズに進めば、社内の稟議や取引先との交渉も進めやすくなります。条文の意味を正確に伝えられるため、誤解や確認の手間を省けます。


英文契約書に慣れていない担当者の負担を減らせる


英文契約書に慣れていない担当者にとっては、内容の理解や判断は大きな負担です。専門家に依頼することで、契約内容が整理された状態で受け取れるため、確認作業や判断の負担を軽減し、安心して業務を進められるようになります。


よくある誤訳・トラブル例

 

自前の翻訳でありがちな誤訳・トラブル事例をまとめました。

 

“shall”を「~する予定」と訳してしまう

 

英文契約書でよくある誤訳がshallの解釈です。日常用語では「~する予定」「すべき」などと訳されることが多いですが、契約書では義務(しなければならない)という意味になります。ここを誤ると、義務の有無に気づけず、契約リスクの原因となります。

 

terminateとcancelの違いを誤解する

 

“terminate”と“cancel”はどちらも「終了」と訳されることがあります。しかし、“terminate”は正式な解除を意味しますが、”cancel”は単なる中止や取り消しとして使われることが多く、法的効力が弱い場合があります。この違いを誤解すると、契約解除の条件や責任範囲を巡ってトラブルになる恐れがあります。

 

indemnifyの意味を軽く考えてしまう

 

“indemnify”は単なる「補償する」という意味ではなく、相手方に損害が発生した場合に幅広く補填・賠償する義務を意味します。契約書に“indemnify”とあったとき、軽く読み飛ばしてしまうと、非常に重い責任を負ってしまう可能性があります。

 

reasonableの解釈が曖昧なまま進む

 

“reasonable”は「合理的な」「妥当な」という訳になりますが、解釈次第で意味が大きく変わるおそれがあります。あとあと「どこまでが合理的か」でトラブルになるおそれがありますので、注意が必要です。心配な場合は金額上限や期限など、重要な項目だけでも定義しておきましょう。


英文契約書の翻訳を依頼するときの注意点

 

英文契約書の翻訳を依頼する際は、以下の点に注意しましょう。

 

契約書対応の実績があるか確認する

 

英文契約書の翻訳は一般的な翻訳と異なり、法律知識が必要です。そのため、単なる翻訳経験ではなく、契約書の取り扱い実績があるかどうか確認することが重要です。

 

「翻訳のみ」か「チェック込み」か確認する

 

単純な翻訳なのか、契約内容のリスクチェックまで含まれるのかを事前に確認することで、期待とのずれを防ぐことができます。一般的な翻訳会社の場合、翻訳のみであることが大半です。

 

納期だけで選ばない

 

契約書の翻訳は、スピードよりも正確性が重要です。納期の早さだけで選んでしまうと、誤訳につながる恐れがあります。それはそのまま契約上のリスクに直結します。

 

NDA(秘密保持対応)が可能か確認する

 

契約書には機密情報が含まれることが多いため、NDAへの対応が可能かどうかも必ず確認しましょう。安心して依頼できる体制が整えられていることが重要です。

 

修正対応の範囲を確認する

 

納品後の修正対応がどこまで含まれているかも注視すべきポイントです。解釈のすり合わせや追加修正が必要になる場合があるため、事前に対応範囲を確認しましょう。


こんな場合は特に専門家への依頼がおすすめ

 

海外企業との初めての取引

 

初めての海外企業との取引では、契約内容の前提理解が不十分になりやすく、専門家の関与が特に重要になります。

 

金額が大きい契約

 

取引金額が大きい場合、誤訳によるリスクも比例して大きくなるため、専門家による確認が推奨されます。

 

長期契約・独占契約

 

長期契約や独占契約は、一度締結すると効力が長く継続するため、内容の正確性が大切です。

 

業務委託契約・ライセンス契約

 

業務委託契約やライセンス契約は権利関係が複雑になり、誤解を生みやすいため、専門家に依頼することでトラブルを回避できます。

 

雇用契約や外国人雇用関係

 

雇用契約や外国人雇用に関する契約は、在留資格や労務管理とも関係し、正確な翻訳が求められるため、専門家に依頼すると安心です。特に在留資格との整合性は重要です。


外国人雇用について詳細は、「外国人雇用の手続き完全ガイド|採用前から就労開始後まで企業がやること」で解説しています。こちらもぜひご覧ください。


外国人向け雇用契約書については、「外国人雇用は契約書だけでは不十分|在留資格との関係を解説」で詳細に解説しています。こちらもぜひご確認ください。


英文契約書の翻訳とチェックの費用相場

 

英文契約書の費用相場とその理由について解説します。

 

一般翻訳との違いと相場

 

契約書の翻訳は、一般的な文書翻訳と異なり、法律知識が必要になるため、単価が高くなる傾向があります。

 

費用相場としては、以下のようになります。

 

一般的翻訳(和訳):15円~/1 word

契約書翻訳(和訳):20円~/1 word

 

単価が高くなる理由

 

専門性が高くなることに加え、誤訳によるリスクが大きいため、慎重な対応が求められることが価格に反映されています。

 

契約書チェックの相場

 

・簡易チェック(条項の確認のみ):20,000円~30,000円

・リスク指摘:30,000円~50,000円

・リスク指摘・修正提案込み:50,000円~70,000円

 

チェックの場合、リスクの有無を確認する作業が中心となります。

 

翻訳とチェック双方の場合

 

・翻訳+内容チェック:50,000円~100,000円


安すぎる翻訳に注意

 

極端に安い翻訳サービスの場合、契約書の専門性に対応できていない可能性があります。結果的に、修正やトラブル対応でコストが増加する恐れがあります。


英文契約書の翻訳・チェックはお任せください

 

英文契約書は、単なる翻訳だけではなく契約リスクの理解が重要です。当方では、契約書の翻訳だけではなく実務上の意味やリスクまで踏まえた形で対応しています。

 

対応可能な契約書


NDA、業務委託契約、売買契約、雇用契約、ライセンス契約など、各種英文契約書に対応しています。

 

対応内容

 

翻訳のみではなく、契約内容のチェック、修正案の提示まで一貫して対応可能です。

 

まずはお気軽にご相談ください

 

契約書の内容や種類が不明な場合でも、まずはお気軽にご相談ください。内容に応じて最適な対応をご提案いたします。お見積もりやNDA対応についてもご相談いただけます。


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