就労不可の在留資格一覧|雇うと違法になるケースと例外を解説
- Apr 21
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外国人の持っているビザ(在留資格)には働けるビザと、働けないビザがあります。働けないビザを持っている外国人を雇ってしまうと違法です。外国人雇用を考えるときはこの点、超重要です。ただし例外もあります。外国人雇用でぜひ知っておきたい就労不可の資格一覧と、雇うと違法になるケース、さらに例外を解説します。
外国人雇用については「外国人雇用の手続き完全ガイド|採用前から就労開始後まで企業がやること」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
働けない在留資格とは?まずは基本を理解
日本に中長期で在留する外国人には、在留資格が与えられています。在留資格があれば働けるわけではないことに注意が必要です。在留資格には就労制限というものがあり、これが「就労不可」となっていると、働くことができません。ただし例外はあります。資格外活動許可がある場合です。
「就労可」となっていれば働けます。しかし、すべての職種で働けるわけではありません。在留資格ごとに職種制限があります。例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格なら専門職でしか働けません。「介護」の在留資格なら介護職にしか就けません。「就労可」でも、働ける条件や仕事内容の範囲がそれぞれの在留資格で異なるのです。
就労できない在留資格
就労できない在留資格は以下の通りです。
留学
学校に通っている人を指します。
家族滞在
在留資格を持つ人の扶養を受ける配偶者または子です。例えば、お父さんが「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で在留する場合の配偶者または子を指します。
短期滞在
観光、スポーツ、講習への参加など、短期滞在として在留する場合です。
文化活動
収入を伴わない学術上、芸術上の活動または日本独自の文化などについて専門的な活動を行う人です。
研修
日本の公的・私的な機関に受け入れられて技術・技能・知識を習得する人です。
しかし、これらの在留資格がすべて就労できないわけではありません。「留学」と「家族滞在」は、条件付きで働くことができます。
実は働けるケース|資格外活動許可とは
その条件とは、資格外活動許可がある場合のルールです。資格外活動許可があれば、週に28時間までなら働くことができます。ほかにも風俗系アルバイトはNGという条件があります。資格外活動許可が許可される在留資格は「留学」と「家族滞在」です。
ただし、「留学」と「家族滞在」は性質がまったく同じものではありません。留学は勉強するための在留資格ですが、アルバイトなどで働くことが前提として認められています。しかし家族滞在の前提は扶養されることです。「家族滞在」の外国人が働きすぎると、扶養の前提が崩れてしまいます。するとどうなるでしょうか。いわゆる「扶養から外れた」状態になれば、税金や社会保険料を支払わないといけなくなります。しかしそれだけではありません。もっと面倒なことが起こります。在留資格の更新が不許可になる可能性があるのです。最悪、在留資格の変更を求められることもあります。28時間以内であっても安全とは限りません。入管は裁量が大きく、何に目をつけられて不許可になるかわかりませんので、「家族滞在」の在留資格の外国人を雇用するときは注意が必要です。
企業がやりがちな違反パターン
外国人を雇用する際、企業がやりがちなミスは以下の3つです。
資格外活動許可を確認せず雇用
外国人アルバイトを雇用するとき、とにかく早く人材不足を解消したくて(その気持ちよくわかります)、資格外活動許可があるかどうかを確認せず雇ってしまうことがあります。これは絶対にNG。「留学生」や「家族滞在」の在留資格は、あくまで例外として働くことが認められているだけであって、資格外活動許可を持たない「留学生」「家族滞在」在留資格の人もたくさんいます。必ず確認するようにしましょう。
28時間ルール無視
資格外活動許可があっても、週に28時間以上働くことは禁止されています。これを超過すると違法となります。これも要チェックポイントです。ややこしいのは留学生がアルバイトをかけもちしている場合。雇い主の労働時間管理が必要です。
資格外活動許可の28時間ルールについては「留学生アルバイトの28時間ルールとは?企業が知るべき入管法の注意点」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
在留資格だけ見て判断
在留資格で就労制限が「可」となっていても、すべての仕事が「可」なのではありません。在留資格ごとに、就労できる仕事が決まっていますので、これを間違えると違法です。
就労不可の外国人を雇うとどうなる?
就労不可の外国人を雇ってしまうと、不法就労助長罪に問われる可能性があります。不法就労助長罪は拘禁刑・罰金刑のどちらか、あるいは両方が併科される厳しい法律です。また、不法就労助長罪の対象となってしまうと企業リスクも懸念されます。外国人を雇用するときは、不法就労助長罪に問われる可能性があるのかどうか、慎重に判断するようにしましょう。
不法就労助長罪については「外国人をアルバイトで雇うときの注意点|企業が確認すべき4つのポイント」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
採用時に必ず確認すべきポイント
不法就労とならないために、採用時には在留カードで就労可であること、資格外活動許可の有無を必ず確認しましょう。それでも不安になる場合があります。特に初めて外国人を雇用する際は、在留資格の仕組みもよくわからないし、戸惑うことも多いでしょう。そんな場合には、以下の対策を取ると良いです。
その場で判断しない
在留資格がわかりにくい場合はその場で判断せず、保留にしましょう。とりあえず採用して、あとで確認すればいいや、と考えるのはアウトです。ついつい後回しになって、知らずに違法行為をしていて、不法就労助長罪に問われてしまう可能性があります。
在留カードと書類で裏取り
在留カードには必要な情報が書かれていますが、不安な場合はそれだけで判断しないほうが無難です。「留学生」の在留資格の場合は学生証を見せてもらったり、在学状況を確認したりして、プラスアルファの証明を求めるようにしましょう。
グレーなケースなら専門家に相談を
・「家族滞在」の在留資格で労働時間が多いかどうかわからない
・留学生がバイトをかけもちしている
・職種が微妙
このような場合は、判断が難しいかもしれません。専門家である行政書士に相談することで、不法就労のリスクを回避することができます。入管業務を専門に取り扱う行政書士に相談することをおすすめします。



