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外国人雇用でパスポートは確認する必要がある?企業が見るべき書類

7月14日
読了時間: 6分
パスポートとスタンプ

外国人雇用ではさまざまな手続きがあり、その際どのような書類が必要になるのか気になるところです。外国人の持つ書類と言えば、まず思いつくのがパスポート。外国人雇用で、パスポートの確認をする必要はあるのでしょうか?外国人雇用で見るべき書類について解説します。


外国人雇用の手続きについては「外国人雇用の手続き完全ガイド|採用前から就労開始後まで企業がやること」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。


外国人雇用で確認すべき書類


外国人雇用で企業が確認すべき基本書類は以下の3点です。


在留カード(超重要)

在留カードで在留資格、就労の可否、在留期限を確認します。


パスポート(補助的)

在留カードに比べると、補助的な立ち位置です。主に本人確認、在留カードとの一致確認のために使います。


資格外活動許可(該当する場合)

「留学」や「家族滞在」の在留カードを所持している場合は要確認。在留カード裏面に記載されています。


在留カードの確認が重要


外国人雇用で、企業が一番確認しておきたいのは在留カードです。確認ポイントは以下の3つです。


在留カードについては「外国人雇用で必ず確認!在留カードの見方と就労制限のチェックポイント」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。


在留資格


在留資格によって、どのような職種に就けるのかが決まります。例えば、「技術・人文知識・国際業務」なら専門職にしか就くことができません。就かせたい職業と、在留資格がマッチしているかどうか、しっかり確認しましょう。


就労の可否


ここも重要です。「就労制限の有無」の項目が「不可」となっていたら、そもそも働くことができません。「就労制限の有無」が「不可」の外国人を正社員として雇うことはできませんから、ここが「可」になっているかどうか見ておきましょう。


在留期限


在留期限が切れている外国人を雇ってしまうと、不法就労助長罪に問われます。企業リスクを避けるためにも、「在留期間」が現在より前になっていないかどうか、要チェックです。


不法就労助長罪については「不法就労助長罪とは?企業がやりがちなミスと外国人雇用で確認すべきポイント」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。


在留カードにはこのように、外国人雇用で知っておきたい情報がすべて記載されていますから、パスポートよりも重要です。


パスポート確認が必要なケース

 

在留カードの内容に不安がある場合は、パスポートの確認もしておいたほうが安全です。

 

・印字がかすれている

・ずれている

・フォントやレイアウトが不自然

・有効期限が不自然に長い/短い

 

このようなときは偽造の可能性があります。パスポートでのダブルチェックをおすすめします。


コピーを保管してもいいのか


パスポートに関しては、必須ではないので必要な場合のみコピーを保管するようにしましょう。「なんとなく」でコピーを取っていると、不適切取得になる恐れがあります。個人情報保護の観点から保管は最低限必要な場合にとどめ、退職後は速やかに破棄することもお忘れなく。

 

在留カードはコピーが義務ではありませんが、実務ではほぼ必須レベルで保管されています。理由は、トラブルがあったときにコピーがあれば、不法就労助長罪のリスクを減らせるから。ただしこちらも退職後は破棄が基本。

 

コピーに関しては、在留カードは必須、パスポートは任意と覚えておきましょう。


企業がやりがちな違反例

 

企業がやりがちな違反例をまとめました。

 

事例① パスポートだけ見て安心した

 

採用時、担当者がパスポートだけ確認して「身元はしっかりしているから大丈夫」と判断して採用。あとから確認すると、在留カードが「家族滞在(就労不可)」だったケース。本人曰く、「バイトなら大丈夫だと思っていた」。結果、不法就労状態へ。

 

在留カードの「就労制限の有無」は必ず確認しましょう。

 

事例② 在留カードは見たが内容を理解していなかった

 

パスポートと在留カードの両方を確認して採用。ただし担当者は在留資格の意味を理解していなかった。「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で倉庫の仕分け作業に従事。結果、資格と業務の不一致で、入管法の違反ケースに。

 

在留資格はそれぞれ就ける業務が決まっています。適合性は必ず確認しましょう。

 

事例③「更新中」と言われて確認しなかった

 

在留期限ギリギリで採用。本人は「今、更新中なので大丈夫です」と説明していた。パスポートと在留カードだけ見てそのまま採用。結果、更新不許可となり、期限切れ状態で勤務継続。

 

この場合は、申請中の証明など、追加資料の提出を求めるべきでした。

 

事例④ 在留カードとパスポートの不一致を見逃した

 

パスポートの名前表記と、在留カードの名前表記が微妙に違っていたが、「表記ゆれかな」と流して採用した。あとで別人のカードを使用していることが発覚。

 

こういうことがあるからパスポートは要確認、少しでもおかしいと思ったら追加資料で本人確認しましょう。

 

事例⑤「確認したつもり」で不法就労

 

パスポートと在留カードを確認、ちゃんと見たから大丈夫と判断して採用。その後、「留学(資格外活動許可あり)」で週40時間以上労働、繁忙期はそれ以上でシフトを組んでいた。入管関連の調査で発覚、企業側は「確認した」と主張したが「適切な確認をしていない」と判断され不法就労助長罪が適用。企業名が公表され、今後の外国人雇用に影響。

 

確認したつもりでも、「確認していない」と判断される可能性はあります。形式的なチェックにとどまらず、就労内容、条件まで含めて適切に確認することが大切です。


【保存版】採用前チェックリスト

 

採用前に、最低限これらの項目を確認しましょう。


本人確認

・氏名・生年月日が一致している

・顔写真と本人が一致している

・パスポートと在留カードの情報にずれがない


在留カードの確認(最重要)

・在留カードの種類を確認した

・就労制限の有無を確認した

・在留期間が有効か確認した


就労条件の確認

・在留資格と業務内容が一致している

・「単純労働」になっていない(技術・人文知識・国際業務の場合など)

・雇用条件(給与・職種)が適切


資格外活動許可(該当者のみ)

・許可の有無を確認した

・週28時間以内でシフトを組んでいる


在留期限・更新リスク

・在留期限まで十分な期間がある

・更新予定・更新情報を確認した


書類の保管

・在留カードのコピーを取得した

・必要に応じてパスポートもコピーした

・保管目的を明確にしている


最終チェック

・本人の説明と書類内容に矛盾がない

・不明点をそのままにしていない


行政書士に相談すべきケース

 

パスポートと在留カードを確認しても、判断が難しいことはあるかもしれません。外国人雇用では、在留資格や就労条件の確認を怠ると、不法就労と判断されるリスクがあります。自社の採用が適切か不安な場合は、事前に行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

 

行政書士への相談については「外国人雇用のビザ手続きは行政書士に相談すべき?依頼できる業務・費用・選び方まで解説」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。


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